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園長のお部屋

第6回 失敗が(は)成功のもと!?

2006.03.20

琉球新報2006年3月20日朝刊掲載

「失敗が成功の元!?」

いつも元気な中学生4人組は、好きなケーキ思う存分食べる「食べ放題パーティー」を家で開く相談をしている。部活が休みの土曜日に4人で決行する。

「うふふ、今日は食べ放題パーティーなの!超嬉しい」4人は、おしゃれして集まった。

夕方会ったらげっそりしていた。訳を聞くと「食べ放題なんかやるんじゃなかった」とのこと。「最初は甘くておいしくて幸せ気分だったの」「でもだんだんおいしいと感じなくなったの」Aさんは、「私は、残すともったいないから頑張って食べたの」。と言った。「ケーキをそんなに食べて気持ち悪くならなかった?」と聞いてみた。

4人は、口を揃えて「なった!気持ち悪くなったよ」「無理して食べてたらあとで大変だったよ。身体の力が抜けて何もしたくない。暫く座り込んでいたよ」「もうケーキは一生食べない!要らない!」おやおや、大変なことになってます。

中学生たちは口を揃えて言った。「でも今日で気づいた事があったよ。ケーキはね少し食べて、『あ~もう一個ほしいなぁ~』と思うくらいの気持ちが大事なんだてこと!“おいしい~”っていつまでも思うためには、もう少しほしいくらいに留めておいたほうがいいんだよ。」

そういえば昔から「失敗は(が)成功の元」てありましたっけ?体験・体感することは「学び」につながるのですね。

子どもは楽しい事を上手に探し、経験から加減を覚えていくけれど、大人はつい先走ってしまう。マイナス面を知ってるだけに親切に教えてしまう。

人間は「学習能力」が誰にでもある。せっかくの学習の機会を「アブナイアブナイ」「ダメダメ」と呪文を唱えずにやらせてみることも大事だと思う。おっと土台の箍を欠け忘れては「ホントに危ない」。

する必要の無い経験だってたくさんある。その選別が難しい。大人自信もまず自分自身に気づき学びつづけるしかないのだろう。日々が修行中の私です。